目次
勉強を始める前に!知っておきたい通関士試験の概要
受験資格
誰でも受験することが可能
試験日
毎年10月(年1回)
試験科目
- 通関業法(20問)
- 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法(全30問)
- 通関書類の作成要領その他通関手続きの実務(輸出申告書(1問)、(輸入申告書(1問)、(その他の実務(15問)
合格基準
5項目すべて満点の60%以上
試験地
- 北海道
- 新潟
- 東京都
- 宮城県
- 神奈川県
- 静岡県
- 愛知県
- 大阪府
- 兵庫県
- 広島県
- 福岡県
- 熊本県
合格発表
11月下旬か12月上旬
※内容が変更されている可能性がありますので、詳しくはコチラ
3分野の勉強ポイントを把握しよう
通関士の試験は少しずつ問題の形式が変わってきているそうです
でも全体としては僕のときと大きな違いはそんなになくて、むしろ似ている部分ばかりですね。
大きな変化が少ないので、これまでの通関士の試験がどんなふうに実施されてきたのかを見ておくと参考になります。
通関士の試験は3科目で構成されています。
通関業法
通関士が行う業務の法的な根拠を提供している法律が「通関業法」と呼ばれていて、その理解度を調べる科目です。
択一式の問題が10問、選択式の問題が10問出題されます。
3科目の中では条文数や法令改正が少ないので勉強し易い科目です。
同じ範囲から繰り返し出題される傾向があるとかなり前から指摘されていますね(僕も同感)。
過去の通関士の試験問題を入手して念入りに研究しておいたほうが安全でしょう。
関税法、関税定率法その他関税に関する法律および外国為替および外国貿易法
「関税法」は広範囲に渡り出題されるので、得点を稼ぎたい科目です。
輸入、輸出の通関と関税の納付、徴収などに関する問題がかなり出題されるのでポイントをしっかり押さえて勉強する必要があります。
半分近くが「関税法」から出題されますね。残りはバラバラです。でも、その半分が「関税定率法」から出題されていると考えてほぼ問題ないでしょう。
通関実務
「通関実務」では輸出入の申告書作成や計算問題などが出題されるので、素早く作成・解答できるように訓練を積む必要があります。
あとは、「実務」と名前があることからもわかる人もいそうですけど、計算式の問題が5問あります。
輸出申告書と輸入申告書の作成問題が1問ずつ出題されます。
択一式の問題が5問、選択式の問題が5問出題されます。選択式の問題のほうが配点が多いですね。
択一式は、ひとつだけ選べばよい問題なんですが、選択式はそうだとは限りませんから配点が高めになっているようです。
あとは、文章の穴埋め問題も選択式の問題には入ってきます。
穴埋めの部分にいちばんあてはまる語句を選ぶわけですけど、法律用語を挿入する形になることが多くて、どうしても法律の条文を暗唱できるようにしておかないと解けません。
暗記するだけではなく理解力を高める
通関士試験はすべて出題形式がマークシート方式です。でも、一つ一つの選択肢は複雑になっているので、きちんと理解をしていないと正解を選択するのが難しいのが特徴です。
暗記をするだけではなく、重要なことを理解しているかどうかが問われるので、合格するためには「どれを重点的に勉強するのか」を考え、正しく必要な勉強分野の取捨選択をすることも大切になります。
また試験時間は通関業法が50分、関税法が100分、通関事務が90分となっているのでそれぞれの時間配分も考えて本番に挑みましょう。
まとめ
これから皆さんは、10月に照準を合わせて、3科目5項目の勉強をして行かなければなりません。
その時のポイントは、全科目万遍なく勉強することです。
合格基準をみてもわかるように各項目最低点が設けられています。つまり一科目でも合格点に達しなければ、通関士の試験に合格できないということです。
ですので、学習のバランスが要求されるのです。
ただ、100点を目指す必要はありません。
合格基準が60%台ですから、過去問や模擬試験で7割取れればまず合格できます。
そのためにはどれだけ出題傾向を分析できるかです。
通関士の試験勉強をやっていけばわかりますが、過去問を解いていると、どの分野から出題されているのか読み取る事が出来るようになると思います。
その分野を徹底的に勉強するのです。
中には、あまり出題されていない問題やテキストにものっていない問題が出題されていることがありますが、そこは予め捨てます。
それよりも毎回出題されている分野の問題を繰り返し解くことで、7割~8割取れるようになるはずです。
要するに出題頻度の高い分野の勉強に時間を使う事が合格への近道ということです。
この勉強を理解できれば通関士の試験には合格できます。
次のページでは、通関士の難易度について解説していきます。