通関士の仕事内容について
まずは、通関士の仕事を理解していきます。
通関士とは、輸出入者にかわり、肉、魚、穀物、石油、鉄鋼など貿易に関する物流の手続きを行う仕事をしています。
ただ、物流の手続きといっても、そこには法律、税金などの専門的知識や複雑な仕組みが絡み合い、誰にでも出来ると言うわけではありません。
場合によっては、書類作成や手続きのミスで、税関長の審査が通らなく、顧客に多大な損失を与える事もあります。
また、輸入品の中には犯罪の加担するような薬物や拳銃などの貨物が混ざっている可能性もあります。
それだけ、責任重大な仕事で、与えられた権限も大きいのが通関士です。
では仕事の中身はというと、通関士が行う通関業務は主に以下の4つがあります。
通関士が行う通関業務
- 通関手続き
- 不服申し立て
- 税関に対する主張・陳述
- 通関書類の作成
これが通関士の仕事で、通関業務が無事終了するまでの一連の流れです。
今回はこの中で通関手続きと通関書類作成について説明していきます。
通関手続きについて
通関手続きとは、法令に基づいて、必要な申告や申請をし、税関長から許可を貰うための一連の手続きのことを言います。
例えば、貨物の種類・価格・重量・輸出入者名などの申告、輸入の際にかかる関税と消費税を計算し納付に関する手続きを取る、貨物が薬事法や衛星食品法など法律に触れないかなどのチョックを行います。
また、このような作業を行うと同時に通関書類の作成も行わなければなりません。
通関書類について
通関書類とは、輸出申告書、輸入(納税)申告書、審査請求書などのことで、この書類の中には通関士が直接審査しなければならない義務があります。
つまり、通関士の判断にゆだねられるということです。
これはほんの一部ですが、通関士はこのように非常に複雑且つ慎重な作業が求められます。
そのため、専門的な知識はもちろんのこと、書類の多くは英語が使われるので、最低限の英語力も必要になってきますし、その他にも正確さや慎重さ、貨物の説明をしっかりとできるコミュニケーション能力も求められます。
大変で責任重大な仕事ではありますが、その分やりがいも非常にあります。